どうやらAppleが教育市場向けに低価格帯のMacBookを開発しているらしい。それこそ「MacBook12インチモデルの復活か!?」と言われているようだが...
まずは結論 12インチモデルとしての発売は望み薄
初めに結論を言ってしまうと今回噂されている低価格帯の廉価版MacBookは
「12インチモデル」として復活ではなく現在発売されているMacBook Air(M1)との入れ替えで発売される可能性がかなり高いと思う。
そもそもこの廉価版MacBook発売の噂自体が数年前から何度も囁かれているにも関わらず未だ実現していないような根拠の薄い噂だし、現在のMacBookラインナップや装備面を考えるとわざわざ12インチモデルでの復活をさせる必要性を感じないから。
もちろん一人のMacBook12インチユーザーとしてApple Silicon搭載を引っ提げて復活して欲しい気持ちはあるが、冷静に考察するとなかなか難しいところがあるだろうなと思っている...
噂の廉価版MacBookとは?
一通り結論を述べたところで今回取り上げる廉価版MacBookがどういった立ち位置の製品なのかについて解説していこうと思う。
メインターゲットは学校などの教育現場
そもそも今回のMacは今までのように一般家庭向けの製品ではない。
主に学校をはじめとする教育現場で大量に導入されることを前提とした製品だと言われている。
現在のラインナップで一番安いのは2020年に発売されたM1チップ搭載MacBook Air13インチの256GBモデル。これがおよそ13万円スタート。
kenboapplegadget.hatenablog.com
一般用としてみればこの価格でも対して問題はないが
最低でも数十台、多い時には数百台の導入が必要な教育現場において13万円する端末というのは非常に高価。
というか諸々の経費を含めると高すぎて多分導入できないと思う()
特に近年はChromebookをはじめとする安価なデバイスが
- 導入費の安さ
- 一括管理のしやすさ
- そこそこ多機能で使える
といった理由で教育現場でのシェアを伸ばしまくっている状況。
長年教育現場のシェアを握ってきたAppleとしては後発の製品に自社製品のシェアを奪われて面白いわけがないので、既存製品よりも導入が簡単な廉価版MacBookを投入してシェアの拡大を狙う意図があるようだ。
素材から徹底的なコストカットが行われる模様
そんなChromebookの対抗馬として登場が噂される廉価版MacBookだが
徹底的なコストカットのためスペックはもちろん素材も既存製品とは異なるものが採用されるとのこと。
とはいえ冒頭でお話しした通り、この噂自体信憑性が薄いものなので具体的なスペックや素材などは明らかになっていないのだが、もし本当に素材が変わるなら15年ほど前まで発売されていたポリカーポネート製MacBookのようなモデルになるだろう。
ただ同じく教育向け廉価モデルとして発売されて話題になった無印iPad(第6世代)は廉価モデルだからといって他モデルと異なる素材が採用されることはなかったし、おそらく
- Apple Silicon搭載はほぼ確定。しかし世代は型落ちのもの
- デザインは過去モデルのものを流用
- カメラやディスプレイのスペックを一部落としてコストカット
が妥当だろうと思う。
12インチモデル復活はデザイン流用元での復活
MacBook12インチの復活がこのタイミングで囁かれているのも今回取り上げている
「廉価版モデルのデザイン流用元として採用されるのでは?」
という噂があるから。
あくまでも廉価版MacBookのデザイン元としての復活だが、既存の製品よりも割り切って差別化を行う点では
- 1kgを切る重量感
- 現行品より一回り小さく、持ち運びのしやすいサイズ感
- 復活を望むファンもいる
このデザインを採用して欲しいところではある。しかし...
「12インチモデルとしての復活」は無い(多分)
仮に廉価版MacBookが発売されても、12インチモデルとして復活することはないと思う。
これは完全なる主観でしかないが、少なくとも廉価版MacBookとして12インチモデルを復活させることはしないと思う。というか復活させる必要性や必然性が無い。
1 そもそもデザイン流用ができないし金がかかる
まずMacBook12インチを現代モデルとして復活させる場合、ほぼ確実にこのバタフライキーボードを既存機種と同じシザー式のMagic Keyboardに載せ替えなければいけない。
しかし、元々バタフライキーボード搭載を前提に設計されたMacBook12インチに倍ほど厚みのあるMagic Keyboardをそのまま搭載することは不可能。キーボード側の筐体そのものを変える必要がある。
MacBook AirやMacBook Proのような売れ筋モデルであれば多少コストがかかっても筐体を変えてキーボードを載せ替えるだろう。ただ今回のMacBookは教育向けの廉価グレード。
既存製品よりもコストカットが必要な製品でコストが嵩む筐体の変更をするとは到底考えられない。
実際廉価グレードであるiPhone SEやApple Watch SEを見ていても基本的には過去製品のデザインをそのまま流用している。
2 12インチというサイズがニッチ向け
加えて12インチという筐体サイズはニッチ向けという問題点もある。
最廉価モデルである以上、その製品は他製品と比べて多くの人の手に渡りやすいものになるので万人ウケしやすい作りにするのがベスト。教育現場向けモデルとして売り出すなら尚更。
ノートパソコンの万人ウケしやすいディスプレイサイズは13〜14インチだ。持ち運びを重要視する場合ならまだしも、万人ウケのしやすさを狙うなら12インチというサイズは少し小さい。
3 だったらMacBook Airの流用でよくない?という話
- 確実な載せ替えが必要なキーボード
- 12インチという万人ウケしにくい筐体サイズ
を解決しなければいけないMacBook12インチ流用元に選ぶよりも
- 現時点でも生産ラインがあってそれなりの数が売れている
- 治さなければいけない致命的な欠点のない設計
- スペックダウンと一部の仕様変更で別モデルとして売り出せる
M1のMacBook Airを使った方がはるかに合理的だ。
先ほどもお伝えした通り、基本的にAppleの廉価モデルは過去モデルの筐体をそのまま流用するのでデザインの変更が極力必要ないMacBook Airの筐体が選ばれるのは必然な気がする。
今回の総括 とはいえ12インチの復活は来てほしい
kenboapplegadget.hatenablog.com
というわけで廉価版MacBookとして12インチモデルの復活は望み薄だと思う理由を述べてきたわけだが、MacBook12インチモデルを気に入って使っている一個人としてはApple Siliconを提げて復活して欲しい気持ちはある。
外に持ち運ぶデバイスとして12インチのサイズ感と920gの軽さは魅力的だし
- スペックの低さ
- バッテリー持ちの悪さ
はApple Siliconを搭載すればほぼ解決できるので、出来ることなら復活して欲しいなと思っている...