ケンボウのガジェット部屋(旧Apple大好き.com)

Appleが大好きな学生が運営するブログ。自分にしか書くことのできないものを目指して日々記事を更新中

Hatena

【レビュー記事】「スマートスピーカーとしての」商品力は皆無。Amazon EchoかGoogle Nestを買え。学生Apple信者によるHomePod mini 2年間使用レビュー【Siriがバカすぎる】

kenboapplegadget.hatenablog.com

2年間こいつを使い続けている僕から言えることはただ一つ
Amazon EchoGoogle Nestを買え

 

 

 

まずは結論

タイトルでも述べているが、僕はこのHomePod miniの購入を極力オススメしない。少なくともスマートスピーカーが欲しいのであれば絶対に回避するべき製品だとさえ考えている。

その理由はただ一つ。とにかく内蔵アシスタントのSiriがGoogleアシスタントやAlexaと比べてバカすぎるから。まぁ、厳密に言うと「ある一つの分野では」秀でているアシスタントではあるのだが、それも総合的に見てみると大きな強みにはなり得ないのだ...

Google Nestのようにスマートスピーカー全般に求められることをある程度器用にこなせるわけでもなく、かといってAmazon Echoの様に価格面で圧倒的に優位なわけでもない。

とにかく中途半端で他社製品と比べて目立つ強みが少ないが故に

そこまで魅力的な製品ではない。そんな印象。

 

HomePod mini最大の欠点

いつもなら記事中盤で述べるようなことをあえて先に言ってしまおう。

HomePod mini最大の欠点。それはタイトルにもある通り「Siriのバカさ加減」!!!!マジでこれに尽きる。

というか、これさえ解決されればここまで酷評することもなかったのに、ほんと残念すぎる...

 

スマートアシスタントはスマートスピーカーの根幹を担う存在

まずスマートスピーカーと聞いて皆さんはどんなことを思い浮かべるだろうか?

おそらく多くの人が

  • 声で音楽が聴ける
  • 声で天気やニュース、株価などの情報を集められる
  • 声で家にある家電を操作出来る

などを思い浮かべることだろう。ここで重要になってくるのが

「ユーザーの声を認識して、入力された言葉に沿った適切な行動を判断処理できるソフトウェア」

つまりはGoogleアシスタントやAlexa、HomePod miniに搭載されているSiriといった「スマートアシスタント」の存在とその賢さ。

前述した通り、スマートスピーカーは基本的に声で操作するものだ。いくら高音質だったり、スマートスピーカーで出来ることが多いといっても肝心のアシスタントが全く使い物にならなければフラストレーションしか溜まらない。今の季節でいえば「エアコンつけて」といって思いっきり暖房なんてつけられた日にはそれはもう悲惨なことになるなんて想像が容易いだろう?

「声のみで操作しなければいけない」という性質上、ユーザーの言語を理解するスマートアシスタントの知能はスマートスピーカーの使い勝手に大きく関わってくるわけだが...。他社と比べてHomePod内蔵のSiriは2〜3周遅れ感が凄いのだ...

 

パーソナルリクエストの実行に失敗する確率が高すぎる

多くのスマートスピーカーには使用ユーザーしか使うことのできない「パーソナルリクエスト」というコマンドが存在する。

例えば「誰かに電話をかける」だったり、リマインダーやカレンダーに予定(タスク)を追加するなどプライバシーデータにアクセスする必要があることに関しては、音声アシスタント側でユーザーかどうかを認識して実行するか否かを決めるのだが、HomePod miniはかなりの確率で声でのユーザー判別にしくじる。

それこそ実家にHomePod miniで「電話をかけて」というと

  • どなたですかぁ〜?(音声待機状態へ移行)
  • どのユーザーか特定できません。ホームアプリを開いて(以下略)

という流れで電話をかけられず、結局iPhoneから掛け直す羽目になることがマジで多い。

Siriの学習が悪いのかなとリセットから再設定してみたり、Siriの履歴を全て削除してみたり色々試してみたものの、大幅に改善することはなかった...。

まぁHomePod自体、スマートスピーカーというよりは音楽再生に特化したスピーカーとしての側面が強いし、実際Apple Musicと組み合わせればクラウドライブラリにあるローカル音源まで声だけで再生できるという大きなアドバンテージはあるのだが...

 

音楽再生機能も何故か年々のアップデートで劣化

使い始めた当初は素晴らしいと評価していた音楽再生機能も...

さて、HomePod miniの強みであるApple Musicを使った音楽再生機能だが

はっきりいってこれも年々劣化していっている

僕がこのHomePod miniを使い始めた2年前はパソコンやiTunes Storeから取り込んだローカル音源を含め、選曲で間違った曲を言ってくることはほぼなかった。少なくとも当時のGoogle Nestと比べれば

  • 声だけで呼び出せる曲の豊富さ
  • その精度

は圧倒的で2年前のブログ記事でも絶賛している。

kenboapplegadget.hatenablog.com

しかし今は度重なるアップデートによって選曲精度がかなり落ちた。具体的にはローカル音源の単体再生が半分ぐらいできなくなってしまった..

今までは曲名だけでもローカル音源の再生ができたのに、今ではアーティスト名+曲名で選択しても全く違うアーティストの曲がかけられる始末。まるで2年前のGoogle Nestのようなゴミ選曲。

逆にGoogle Nestの選曲精度はかなり向上し、Apple Musicで配信されている音源に限って言えばHomePod miniとほぼ遜色ないレベルにまで進化したため、この2年でHomePodの強みがかなり失われてしまったように感じるのだ。

これは本当に残念。せっかくApple純正だけに与えられる「ローカル音源の単独再生」という大きな強みと音質に特化したハードウェアの作りをしているにも関わらず、年々のソフトウェアアップデートでその強みを潰してどうするんだよ...

 

Siriだけではない欠点も

さて、ここまででHomePod miniに搭載されているSiriが如何にポンコツなのか理解していただけたと思うが、それ以外にも欠点はある((ボソッ…

 

macOSとの組み合わせが非常に不安定

iOS機器の場合、HomePod miniで再生している音楽のコントロールが自動的にホーム画面やミュージックアプリにセットされるので便利

幸いなことにHomePod miniにはSiriによる音楽再生のほかにApple製品からWi-Fi経由で音を飛ばせるAirPlay2に対応しているため、Siriがポンコツだとしても「任意の音楽が全く聴けねーよ!!!!」という最悪の事態は回避することは出来る。

iPhoneiPadだとAirPlayへの切り替えは一瞬で済むし、ロック画面やミュージックアプリにもHomePodで再生している音楽のコントロール場面が自動的に現れたりと便利に使えるのだが、Macとの組み合わせは正直言ってクソだ。マジで使い物にならないレベルで。

そもそもの切り替えが遅いのはさることながら、AirPlayに対応した各アプリやサービスからHomePod miniへ音声出力をすると大体30分に一回は接続が繋がったまま音が途切れるという事態が発生する。まぁ、macOS自体の音声出力先を切り替えればこの問題は発生しないが、そうするとAirPlayで飛ばしたくない音までHomePod miniから流れるので不便で仕方がない...

他社製品との組み合わせでこの問題が発生するならまだしも、HomePod miniとMacはどちらもAppleが作っている製品群だ。同じ会社が作っているのに、違うOS間でここまで使い勝手に差が出るのは本当にどうなのと思う。

 

ディスプレイ付きモデルがない

各家電の稼働状況や再生しているメディアの詳細など色んな情報を表示できる

これは欠点というレベルではないが、他社製品と比べるとディスプレイ付きのモデルがないのもデメリットであると僕は考える。

kenboapplegadget.hatenablog.com

ディスプレイがついていれば

  • 家電の稼働状況確認と操作
  • 写真や動画メディアの表示
  • ビデオ通話

などスマートスピーカー単体で行えることはかなり増えるし、スマートスピーカー側で自分の発した言葉が正しく認識されているかも処理の実行を待つことなく確認できるので、スマートスピーカー元来の使い勝手も良くなる。

Apple的にはHomePodをスマートスピーカーではなく「Siri搭載高音質AirPlayスピーカー」として売り出したいが故にディスプレイを積んだモデルは出さないと思うが、それならそれでSiriの知能を上げてほしい...。現状だと自分の言葉がHomePod側でどのように認識されているのかが全くわからないので、音声コマンドを使った操作で不安になる...

 

他のスマートスピーカーよりも出来ることは少ない

さらにAmazon EchoGoogle Nestと比べても出来ることは少なめ。

もちろんスマートスピーカーとして基本中の基本である

  • 音楽再生
  • スマート家電の操作

は一通り抑えているものの、他社の製品にあるような

  • 動画再生機能
  • フォトフレーム機能
  • ネットから商品を購入する

といった独自機能がほぼ皆無。一応、複数のHomePodを連携させてステレオ化したり、インターコムと言って他のHomePod経由で別の部屋にいる人を呼び出すということもできるのだが、独自機能として売り出すには敷居が高くて正直微妙...

 

基本的に身も心も全てAppleに捧げる必要がある

さらにいえばHomePod miniを完璧に使いこなそうと思うと、ハードウェア面だけでなく日常のサービスも全てAppleの提供するものにする必要がある。というかApple純正のサービスじゃ無いとHomePod miniを使う恩恵を受けることができない()

音楽のサブスクはApple Musicにしないと

  • ロスレス音源
  • 空間オーディオ
  • ローカル音源の単独再生

などの高音質、なおかつ便利な機能は使えない。予定の追加やスケジュール管理も基本的にはApple純正のiCloudカレンダーやリマインダーへの登録になるので、普段Googleカレンダーなどをメインに使っていると予定管理機能も使えなくなる。

その分、HomePod miniでの体験が他社製品よりも素晴らしければ何の問題もないのだ。ただ実際の使用感はかなり微妙なわけで...

 

それでいて値段は15000円

にも関わらず現在のApple Store価格は約15000円。正直言ってクソ高い。

何度も言うが別に値段が15000円になるのは一向に構わない。そもそもApple自体が値段だけを追い求めるブランドじゃないし、高い金をぶち込んだ分「相応の利便性」が得られるのであれば他社と比べて仮に値段が高いとしても金を使う理由にはなると僕は考えているからだ。

しかし実際の使用感としては

  • 強みの音楽再生機能→音質は良いがSiriがバカすぎて選曲精度が大幅劣化。他社のスマートスピーカーの音質が良い製品と大きく使い勝手は変わらない
  • 家電操作デバイス→やはりSiriがバカ。対応製品は増えたものの「別にGoogleやAlexaでよくね?」状態
  • その他スマートスピーカーとしては→基本的にAppleのサービスを使っていないと受けられる恩恵はかなり少ない

と言った具合にわざわざ15000円をぶち込んでまで買う必要性がほとんどない。

 

他社なら同じ値段でディスプレイ付きモデルが買える

ここで一回GoogleAmazonから発売されている同価格帯のスマートスピーカーを見てみよう

上がGoogle、下がAmazon

どちらもこの価格帯の製品はディスプレイ付き、Amazonに至ってはインカメラがついているのでビデオ通話も可能だ。

スマートスピーカーに求められる基本的なことは全てできるし、何ならディスプレイがついているおかげでスマートスピーカーとしての使い勝手はHomePod miniより上。もちろん肝心のアシスタントもSiriレベルでバカじゃない。汎用性も断然こちらの方が良い。

そんな中でわざわざHomePod miniを選ぶ理由が「Apple純正のスピーカーである」と言う以外であるかと言われたら僕はないと思う。スマートスピーカーとしての商品力が弱すぎる...

 

少なくともスマートスピーカーとしてHomePod miniを選ぶ価値はない

2年間使って確信しているのは少なくともHomePod miniはスマートスピーカーとしては絶対に選ぶべきじゃない製品ということだ。言い換えれば

「他社と比べてHomePod miniをスマートスピーカーとして選ぶメリットが少ないからやめておけ」

という話。

アシスタントのSiriはバカだし、Apple純正品が故に単体で出来ることは少ない(もしくは使用するための難易度が高い)。1番の強みである音楽関連の機能も近年のアップデートで弱体化して、他社スピーカーと遜色ない使い勝手に落ち着いてしまった。

マジで選ぶべき理由がない。15000円を出してHomePod miniを買うぐらいならその金でAmazon EchoとSwitchBotのスマートリモコンでも買っておいた方が間違いなく幸せになれる。

 

一応AirPlayスピーカーとしては使えるが...

まぁ最悪Siriがバカすぎて使い物にならないとしても、HomePod miniにはiPhoneの音楽をWi-Fi経由で飛ばして再生できるAirPlayに対応しているからAirPlayスピーカーとしてはありかも...

と思ってみたのだが、それならSiriが載っている意味が皆無になるからなぁ...

それにAirPlayにこだわらないならそこそこ高音質のBluetoothスピーカーを買えば良い話なので、ますますHomePod miniを選ぶ必要性が薄くなる...

 

HomePod miniを買うべき人

HomePod miniを選ぶべき人は僕の中でただ1人

おまけ程度にスマートスピーカーとしても使えるAirPlayスピーカーが欲しい人

これこそHomePod miniを買っても後悔しない人だろう。

逆にいえばHomePod miniのスマートスピーカー関連の機能をメインで購入すると痛い目に遭う可能性が高いので、そういう人は他社製のスピーカーをメインに検討してほしい。

 

今回の総括

商品力が弱すぎる...

マジで商品力が弱い...。

せめてApple Musicの選曲精度をもっと上げて、SiriやAppleのサービスじゃないとできないことを増やす方向性でHomePodを強化してほしい。現状だとわざわざ高い金を払ってまでHomePodを選ぶ理由が少なすぎるし、選んだとしても得られるリターンが少ない...

Appleにはぜひそこの強化を望みたい。

今回は以上だ。ではまた次の記事で。

google.com, pub-5783198534928403, DIRECT, f08c47fec0942fa0