当ブログでも何度も取り上げてきた「iPad」。今回は「iPadOS」の新機能で気になったところがあるので記事にしていこうと思う。
それでは今回も行ってみよう。
iPadのマウスの完全サポート
— ケンボウ (@kenbouapple_com) 2020年3月10日
確かにパソコンらしく使えるのは素晴らしいことだけど、ジョブズの打ち出したiPadのコンセプトから少し離れている気がする...(iPadはiPhoneとMacの中間というもの。異論は認めます。)
今回取り上げる次期iPadOSの新機能とは?
タイトルにもあるように今回取り上げていく新機能は「iPadのマウス対応」。
普通に考えれば今までパソコンでしかできなかったようなことができるようになるかもしれないから素晴らしいアップデート...しかし僕自身iPadのマウスフルサポートについては疑問を抱いている。
iPadの生い立ち
そもそも皆さんはiPadがどのような経緯で生まれたかをご存知だろうか?
僕もiPadの開発者ではないので詳しい事までは分からないのだが、スティーブ・ジョブズの伝記によれば元々iPadは安価なネットブックプロジェクト用の予算をジョニーアイブ「これって違うんじゃないか?」という意見を挙げ、ジョブズに承認されたことによってタブレットとして開発されることになった経緯がある。(この伝記はとても面白いのでApple好きなら一度読んでみて欲しい)
その時ジョニーアイブはこう言った。(間違ってたらごめんなさい...)
「キーボードを取っ払って大きなマルチタッチのディスプレイだけにすれば設計も筐体サイズも小さく出来るからいいんじゃないか?」
またiPad発表会の時も
スティーブ・ジョブズの iPadプレゼンテーション (日本語字幕)
「ネットブックにしかできないことなんてない!」
とiPadのコンセプトを説明する段階でばっさり切り捨てていることから「別にパソコンに近づける必要はないのではないか?」というのが僕の意見。
iPadにマウスって要りますか?
ここまでは個人的にジョブズの思いだけで反対している感じになっているが、もちろんそれ以外にも「マウスは要らないだろ...」と思う理由は3つある。
- iPadOSのUIは「タッチ操作前提」に作られているのでマウスでの操作がしにくい
- アプリ自体もタッチ操作前提になったいるものが大半だから
- 所詮はモバイル向けのOSだから
では、少し解説をしていこうと思う。
1 iPadOSのUIは「タッチ操作前提」に作られているから
現在、iPadOSはiOSをベースにしているため基本的には「タッチ操作」が前提のUI。つまりパソコンとは違ってマウスでの操作に最適化されていないわけだ。
Windows10のタブレットモードもそうだが、元々マウスとキーボードで操作することを前提に長年開発されてきたOSをタッチ操作前提のUIにしても使いやすさが上がるわけではない。なぜなら僕たち自身も「マウスとキーボードの操作」に最適化されていてそっちで操作した方が快適に使えることをわかっているからだ。
iPadも同じでタッチ操作で使いやすいようになっている今のUIでマウス操作を可能にしたところで利便性を感じるのは少ないだろう。タッチ操作した方が効率的に扱えるのだから。
故にOSのUIを改善しない限りマウスサポートしても使いづらい部分が出てきてしまうと思う。
2 アプリ自体もタッチ操作を前提に作られているものが大半だから
当たり前だが、iPadのアプリのほぼ全てが「タッチ操作で快適に使える」ようなUIがほとんど。
考えて欲しい。
「タッチ操作の方が使いやすいアプリを無理してマウスで使う必要はあるだろうか?」
答えは「No」だろう。パソコンはキーボードショートカットやそれをマウスに登録できるソフトが充実しているからこそ使いやすいのであってタッチ操作前提のアプリが多いiPadではむしろマウスは使いづらい。
3 所詮はモバイル向けのOSだから
iPadOSのベースが「macOS」などのパソコン向けOSならそれに似たUIを簡単に搭載したり、パソコン向けソフトを容易に移植できる関係で「マウス対応」なら分かるが、今のiPadOSのベースはiOS。パソコンのようにマウスが追加されてもやれる作業が増えるわけでもない。先ほども言った通りマウス操作前提のアプリはないし、それらを便利に使えるようにする機能も存在しないからだ。
とはいうものの...
ここまでかなり厳しめの文章で書いてきたが、必要かどうかは置いておいてiPadの可能性が広がるという意味ではマウス対応はとても楽しみに感じている。
先ほど書いた問題点も多分時間と共にアプリのアップデートなどで改善はされていくだろうし、ティムクックが今のiPadを「パソコン」として売り出す上ではマウス対応にするのは必然だろう。
今回の総括
頑張れティムクック!!
ここまで書いて僕が言いたいこと...「頑張れティムクック!」
ジョブズが亡くなってから彼も「彼なりの革新性」を様々な形で世に放っているのだから1人のApple好きである僕はそれを見守っていかなければいけないと思っている今日この頃。
ジョブズも最後に「『ジョブズだったらどうするか』は考えるな」と伝えているぐらいなので、今後も厳しいことを言いながらも彼のAppleを追って行きたいと思う。
今回は以上だ、ではまた次の記事で。