ベゼルレスデザインを採用したiPad Pro(2018)の登場から3年。今やAirやminiもベゼルレスデザインとなり、徐々にiPadのスタンダードとなってきている。
今回はそんなベゼルレス化が進む中、ホームボタン付きのレガシーなデザインを採用したiPad Air(2019)の長期使用レビューをお届け。発売当初から2年間使い続けてきて感じたことを記事にまとめていこうと思う。
それでは今回も行ってみよう。
僕が購入したiPad Air(2019)
- ストレージ 256GB
- Wi-Fi+Cellularモデル
- スペースグレイ
現在僕が使っているのは当時販売されていたモデルの中でも最もスペックの高いCellularの256GBストレージモデル。(カスタマイズしたことで値段は10万円弱...)
ここまで盛って購入したのは理由があって
この2点。特にストレージ容量は自分が想像している10倍はストレスが溜まっていったので、迷うことなく256GBを選択。同じ値段でProモデルを買わずに「大容量ストレージ」と「Cellularモデルの単独通信」を優先してこのモデルを購入した。(詳しい経緯やストレージ選びでミスった話は以下の記事を参照)
kenboapplegadget.hatenablog.com
kenboapplegadget.hatenablog.com
ただこの1年後、大幅アップデートされたiPad Air(2020)とこのiPad Air(2019)とほぼ同じスペックのiPad(第8世代)がでて「えぇ...」となったのは内緒。
2年間使って感じた感想
さて、現在となっては1番安いiPad(第9世代)にスペックでも負けてしまっているiPad Air(2019)だが今のところ僕は買い換えるつもりはない。少なくとも1年は使い続ける予定。
当時、親に無理を言って一歳妥協なく選べたのと
- 性能
- ディスプレイサイズ
- 拡張性
- デザイン
- iPadOSの進化
等が完成されていて、僕の使用用途で特段不満を感じるところがないのが大きい。
1 性能
このiPad Air(2019)は発売当時最新だったiPhoneXSと同じA12 BionicというSoCが搭載されているお陰で僕の主な使用用途である
をやる分には処理能力に困ることはない。もちろん最新の世代よりも3世代前のSoCなので重たいゲーム等をプレイするユーザーにとってはパワー不足を感じるかもしれないが、僕自身は音ゲーしかしないので全く問題ない。そもそも昨年の無印iPadにも採用されているぐらい(=2020年の時点でも十分使えるほど)の性能を持つチップなので、一部のユーザーを除いて動作に不満を感じる人はいないと思う。
2 ディスプレイサイズ
やはりこの10インチクラスのiPadの万能性はやばい。
ウェブサーフィンをするために手で持って使っても
音ゲーをするために机に置いて使ったとしても
- 手で持って使う→しっかり両手で持てば操作できるサイズ感
- 机に置いて使う→物足りなさを感じない十分なディスプレイサイズ
でインプットからブログ執筆などのアウトプットまで難なくこなせる。まさにパーフェクトサイズ。
もしこれが仮に12.9インチだったらどうだろうか?スタンド等で固定して使う使い方ならまだしも、iPad本来の良さである「気軽に使える」という観点で見れば10インチほどの気軽さはないはずだ。逆にiPad miniの8.4インチは気軽さに全振りしすぎて、今度は固定した時の迫力にかける。もちろんiPhoneと比べれば十分だが、iPadとしてみれば中途半端なサイズ感であることは否めない。
これらクセが強いサイズに比べて「特出したメリット」こそないものの、スティーブ・ジョブズらが考えた9.7インチの系譜である10インチ系(10.5インチ、10.2インチ、10.9インチ、11インチ)の「万能性」は大きな魅力であり、iPadの良さ(Macと同じぐらい迫力のある大場面をiPhone並みの簡単操作で扱える)を最も体感できるサイズだと言える。
3 拡張性
- Apple Pencil
- Smart Keyboard
には両方対応しているため一通り今のiPadOSの新機能を活かした使う方(パソコン風に使ったり、ノートを取ったりすること)はできる。
Smart Keyboardに関しては最新型(Smart Keyboard Folio)でも使い勝手は変わらないし、iPadに外部機器を接続することもなければApple Pencilでガンガン絵を描くこともない僕にとってはiPad Air(2019)の拡張性でもOK。
ぶっちゃけ僕自身「iPadって外部機器をバンバン繋いで使うものじゃないでしょ?余程のプロ以外を除いて」と思っているのもあってType-Cに「これは買い換えないと!!!」と言えるほどの魅力を感じていない。どうせiPhoneがLghtningだし((ボソッ…
4 デザイン
ホームボタンなしの機種もスタイリッシュで先進的なデザインではあるのだが、iPad Air(2019)のデザインも初代iPadから続くホームボタン付きモデルの最終形態として洗練されたものとなっている。(と思うのだが僕だけだろうか?)
カメラの出っ張りはないし、Cellularモデル特有のアンテナラインは最小限。さらにホームボタン内臓型のTouch IDはどの姿勢からも認証しやすく、この丸みを帯びたフォルムは「いと」美しい...
kenboapplegadget.hatenablog.com
感情論を抜きにしてもこのデザインの原型とも言える初代iPad Airの登場から8年経って尚、ほぼ形を変えずにこのデザインの新製品(特に無印iPad)が出続けることを考えるといかに当時のデザインの完成度が高かったのかが垣間見える。
5 iPadOSの進化
そしてここまで話した「ハード」としての完成度もさることながら、僕がこのiPadを購入してからの2年間で大きく進化したのが「ソフト」iPadOSの存在である。
2019年にiOS→iPadOSに切り替わって以来
などなど、今までパソコンとしてiPadを使う際に弱いと指摘されていた部分がかなり改善されたことで僕自身も今までどちらかというと否定的だったSmart Keyboardを購入して「パソコン的なiPadの使い方」をする機会がかなり増えたし、ブログ執筆もマックに完全移行したにも関わらずここ最近iPadでもちょくちょく行うようにもなった。
もちろんMacに比べると若干Webサービスの挙動が怪しかったり複数のアプリを並行しながら作業しにくいなどのデメリットはあるが、それよりも
- Cellularモデルならではの単独通信機能
- iPadならではの軽快な取り回し
が相待って30分程度のスキマ時間等を使って気軽にブログの記事を書いたりできるのがデカい。
本当にほとんど不満がない
iPad Air(2019)の長期使用レビューを書いているんだけど、特にこれといった不満が見つからない…
— ケンボウ (@kenbouapple_com) 2021年9月29日
動作に不満も無いし、ホームボタン有りのデザインも使用感に影響がないから不満にならない。
強いていうならApple Pencilの充電ぐらいかな…でも今は使う機会が少ないからそこまで気にならないっていう
冒頭でも話した通り僕はiPad Air(2019)に対して買い換えるほどの不満を抱いていない。性能は十分な上、僕の使用用途だとデザイン変更やType-Cがついたとしても「iPadの使い方を根底から変えるようなインパクト」を感じないから。
強いていうなら
- Type-C非搭載(あんまり気にならないが、ないよりはあった方がいい)
- デザイン(やっぱり現行モデルのデザインを使ってみたい欲もある)
の2点が若干気になるが、結局これらがついても「iPadでできること」が大きく変わらないので「10万円近くお金を出してまで買い換えるのもな...」というのが正直な感想。
少なくともあと2〜3年はiPadOSの提供がされるし、その間に動作面が厳しくなれば買い換えたいと思う。
コラム 今購入するのはオススメ?
kenboapplegadget.hatenablog.com
僕はどちらかというと「新型に拘らない派」の人間なので、出来ることやアップデート点が少なければ旧型を検討することがあるし、実際に人に旧型を勧めることもある。
ただこのiPad Air(2019)に関しては「今」購入するのはオススメしない。何故ならディスプレイ性能以外が全て優っているiPad(第9世代)が発売されているから。
僕が使っている256GBのCellularモデルで比べてみても無印iPadの方が2万円も安い。基本性能がiPad Air(2019)より優れているにも関わらずだ。
唯一ディスプレイ性能が若干劣っている(ガラスと液晶の間に隙間を感じる)とはいえ、iPad Air(2019)を超えるスペック持つiPadが2万円も安く購入できるメリットはかなりのもの。
このiPad(第9世代)はApple Storeで発売されている現行モデル故に新品での入手も容易でAppleCare等の保証をつけることもできるので、「今」初めてのiPadを選ぶなら無印iPadを購入した方がいい。
今回の総括
これからのソフトの発展に期待
何度も言っている通り僕の使用用途ではiPad Air(2019)が完成されていて、今のところハード面での不満はほぼゼロ。なのでこれからは今のiPadで走るソフトウェアの進化に期待をして使い続けたいと思う。
実際、現時点でMacとiPadを一つの入力デバイスで操作できるUniversal Controlが発表されているし、ここ1〜2年の急激な進歩を考えればまだまだiPadOSに発展の余地がある。もしかするとMacと使い勝手で作業ができるようになるかもしれないので、そんな未来を楽しみにiPad Air(2019)をこれからも使い続けていきたい。