発売から約半月。資金面と在庫の関係でなかなか手に入れられなかったPixel Watchをついに購入することが出来たので今回は開封とファーストインプレッションをお届け。
これでようやくPixel7をじっくり使い込むことが出来そうだ(歓喜)
まずは結論
いつも通り結論をお伝えすると
完成度はそこそこ。Apple Watchでいうと「Series3.5」いった印象
やはり8つも世代を重ねているApple Watchと比べると完成度の高さは劣る印象でApple Watchユーザーとしては所々気になる点はあるとはいえ、初代としては十分すぎる完成度を誇っているなというのが今の所の結論。
なぜSeries3.5と思ったのかについては後半で語らせてもらいたい。
Google Pixel Watchとは?
結論をお話しさせてもらったところで、Pixel Watchの概要について語っていこうと思う。
とはいっても概要は一言でまとめられる。
これこそPixel Watchの立ち位置であり、おそらくGoogleが目指している最終ゴールなのだろう。
スマホと同じ「Pixel」というブランドを冠するこの製品は同じくGoogleが発売しているPixelシリーズやその他Androidスマホとセットで使うことが前提の製品で
- 出来ること
- 製品の立ち位置
などはApple Watchの「それ」とほぼ一緒。
iPhoneユーザーからすると「えぇ〜Apple Watchのパクリじゃん」で片付けられてしまう事だと思うのだが、今までApple Watch的なスマートウォッチの選択肢が一切なかったAndroid民にとって「Android開発元のGoogleがスマートウォッチを出した」ことの意義はかなり大きかったりする。
kenboapplegadget.hatenablog.com
なので今回Pixel7へメイン機を切り替えるにあたってこいつを購入というわけ。
今回購入したPixel Watchのモデルとカラー
3種類のカラバリと2種類のモデル形態(GPSモデルとLTEモデル)がある中、今回僕が購入したのはPixel7と同じObsidianのLTEモデル。
ぶっちゃけスマートウォッチの単独通信機能を必要とする場面に遭遇した事もなければ、現在の通信プランの関係上「単独通信機能は購入しても絶対に使うことのない機能」ではあるのだが、その時点で僕が欲しかったGPSモデルの納期は1ヶ月以上先だったので8000円の差額を払って納期を優先することに。
ちなみに今回はPixel7購入時に進呈されたストアクレジット(21000円分)と15%オフクーポンを併用したおかげで、元々5万円のLTEモデルを約2万円で購入することが出来た。円安でApple Watchがバカ高くなった今、まともなメーカーのスマートウォッチ(しかも単独通信機能付き)が2万円で買えるのは安すぎ()
開封
Pixel7と同じサイズの箱で到着
サクッと開封していく
中身を確認してみると
まず出てきたのは本体
そしてPixel7と同様Googleストアで使える15%オフのクーポンとpovoの無料引き換えコードが出てきた。実質2万円のスマートウォッチでここまでの付属品がつくなんて太っ腹すぎ。
箱はこんな感じ。いつものPixelらしくホワイトボックスにGoogleロゴと製品の写真が映されている。
箱を取り外すと腕に巻かれたかのようにPixel Watchが梱包されていて
その下に付属品が梱包されていた。
設定
今回はどちらかというと設定やアプリについて時間を割きたいのでさっさと設定を終わらせていく。
とはいえ大まかな設定方法はまんまApple Watchと一緒
本体とスマホを近づけて
スマホ側で専用のアプリをインストール
あとはスマホ側で設定を進めるだけ。よほどのことがなければ誰でも設定を終わらせることは可能なはずだ。
なんだかんだ
何かを終わらせると40分ほどで使用可能な状態になる。
さて、そんなアプリだが基本的にはApple Watchの「Watchアプリ」と同じように
- スマートウォッチの通知設定
- アプリのインストール、アプリの管理
- ウォッチフェイスの編集と管理
など一通りの設定と管理は可能。
ウォッチフェイスはスマートウォッチらしいものからクラシカルなものまでそこそこの種類が用意されているし
文字盤に情報を表示できる「コンプリケーション」のほか「タイル」と呼ばれる各アプリの簡易的な情報表示が可能な機能の管理だって出来る。
しかしApple Watchと大きく異なる点は
- 歩数
- 脈拍
- 睡眠時間
- マインドフルネスの有無
等の健康管理データを閲覧するために別途アプリケーションが必要となるところ。
元々Pixel Watchの運動計測機能はfitbitというGoogleとは別会社の技術が使われているが故の仕方がないことではあるのだが、スマートウォッチの管理に複数のアプリが必須というのはやはりめんどくさい...(Apple Watchからの乗り換えなら尚更)
Pixel Watchを操作してみる
さて、ここまで設定とアプリの紹介を終えたがいよいよPixel Watchの操作方法などについて解説させていただきたい。
まずPixel Watchの操作はタッチパネルによるスワイプ操作と本体右側面にある竜頭とサイドボタンによって行われる。ここら辺はライバルのApple Watchでも変わらないが、細かい部分の操作方法が逆だったりする()
例えば頻繁に使うコントロールセンターの呼び出しは上からスワイプだし
スマホの通知を確認する通知センターは下からスワイプ。Apple Watchではサイドボタン2回押しで呼び出せるFelicaによる決済画面もPixel Watchでは竜頭の2回押しだ。
そしてApple Watchではウォッチフェイスの切り替えにあたる左右のスワイプは対応アプリの情報を確認できる「タイル」と呼ばれる機能になっていて
- 睡眠時間
- 心拍数
- スケジュール
- 天気予報
などをディスプレイ全体で確認可能。Pixel Watchのような丸い形状のスマートウォッチは文字盤に表示できる情報量に限界があるので、こうやって見たいアプリの情報を文字盤とは別に確認できるというのは非常に賢いと思う。普通に便利。
強いて文句を言うならこの「タイル」に対応しているアプリが現状Google純正のアプリとfitbit程度しかないという事。便利な機能だからこそLINEやその他サードパーティー製アプリが対応してくれるとより有効活用できる事だろう。
Pixel Watchを3日間使ってみた感想
そんなわけで開封から3日間メイン機のPixel7と共にPixel Watchを使い込んでみた。
あくまでもファーストインプレッションだがこの3日間で感じた正直な感想をお伝えさせていただく。
1 動作感は十分サクサク。一瞬カクツク場面もあるが許容範囲内
まず動作感についてだが初期型にしては十分過ぎるほどサクサクだ。それこそ初代Apple Watchにあったような「処理に数秒待たされる感」はほとんどなく
- SoundCloudを利用した音楽の再生
- マップの利用
- 天気予報の確認
- 通知の確認と返信
などもストレスを感じる事なく行える。
ただ、文字盤からアプリ一覧に移行したり決済画面を立ち上げる際に一瞬カクツクのは気になる...
とはいえ8つも世代を重ねているApple Watchと今回が初めてのPixel Watchが同等なわけないので、個人的にはストレスなく操作出来れば御の字といった感じ。
2 表示領域の狭さは気にならない
続いて購入前にたくさんの人が指摘していた「表示領域狭すぎだろ!」問題。これもwearOS自体がベゼルを目立たせないようなUIになっていることに加え、表示領域の狭さを補うタイルなどのおかげで通常使用において気になるタイミングは正直ない。それこそApple Watchの大型モデルから乗り換えても数時間つけっぱなしにしていると慣れる。
3 操作感の違いも慣れ
Apple Watchとは違う操作感も使っているうちに慣れる。マジで慣れの問題(語彙力)
4 バッテリー持ちはうんこ
はっきり言おう。Pixel Watchのバッテリーは1日ギリギリ持つかどうかレベルでApple Watch以上に物足りなさを感じるものだと。
流石に到着したばかりの時は諸々の処理の関係でバッテリーが減ったのでノーカウントだが、バッテリーの最適化が行われたであろう2日目以降のバッテリー持ちは12時間使用で約60%、14時間使用で約70%消費とかなりの減り具合。ウェブを散見すると「1日使っても50%以上は残る!」なんていっている人もいるが、どうやったらそこまで持つのか聞いてみたいものだ。
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過去にApple Watch Series3でバッテリー持ち検証をした時は初めてのApple Watch故に触りまくっても普通に50%以上バッテリーが持ったことを考えると、Pixel Watchのバッテリー持ちはかなり悪い部類に入る。Series3と比較すると常時点灯の有無や性能差があるとはいえ、ここまでバッテリー持ちが悪いと1泊2日の小旅行でも絶対ケーブルが無いと詰むので個人的にはかなりのマイナスポイントと言っても良い。(現に今まで使っていたSeries4はギリギリ1泊2日の旅行に耐えられるほどのバッテリー持ちだ)
4 目玉のGoogleアシスタントも微妙
そしてPixel Watchの目玉機能の一つである「手元でGoogleアシスタントが使える」というのも正直微妙と言わざるを得ない。
というのも天気の確認など簡単なことは出来てもスマートホーム操作に必須な「ルーティーン(複数の家電製品の操作をワンタッチで行える機能)」の呼び出しと実行がPixel Watch上のGoogleアシスタントでは使用不可能な上に、Nest Hubと同じ空間で「OK Google」と言ってしまうとPixel Watch側のGoogleアシスタントが優先されて家電操作がほぼ出来なくなるからだ。
CMやPVでも「Pixel WatchのGoogle Homeアプリで家電操作が手元で完結しますよ!」と散々謳っているだけにこの仕様にはブチギレそうになった。せめてNest Hubと同じWi-Fiに接続している時はPixel Watch側ではなくNest Hub側のGoogleアシスタントを優先させるとか、そもそも論「Pixel WatchのGoogleホームアプリで家電の操作が一通りできる状態にしておけよ!」とは思う。
ハードの完成度はそこそこ。ただ細かいところの煮詰めが甘いのでSeries3.5
とまぁこんな感じでPixel Watchのハードウェアとしての完成度は初代にしては高い方だ。
操作感はサクサクだし、一部制約があるとはいえFelicaが乗っているため決済サービスもある程度は使える。その上デザインもプレーンでシンプル。
ただし
- バッテリー持ち
- Googleアシスタントの仕様
- wearOS対応アプリの少なさ
- スマホアプリの煩雑さ(データや設定の管理が2つのアプリに分かれている)
など細かなところの煮詰めはまだまだ甘い。
個人的に使ってみて「Series3以上の動作性と機能性、ただ総合の完成度はSeries4以下」という印象がかなり強かったので冒頭でPixel Watchを「Apple WatchでいうところのSeries3.5」という風に言わせていただいた。やはり初期型故の細かな改善すべき点は多い。
今回の総括
クーポン等の利用で安く買えるなら全然あり。しかし定価で買うなら慎重に。
今回僕はGoogleストアのクーポン等を使って2万円で購入できたが、本来LTEモデルのPixel Watchは5万円弱の値段(それでもApple Watchと比べると十分安いが)
なんともいうが8つも世代を重ねているApple Watchとは違い、このPixel Watchは初期モデルで5万円だ。この記事でも述べたとおり初期モデル故に完成度が低い部分もあるので定価で買う場合は飛び付かず慎重に購入を検討してほしい。
ただ、完成度云々を抜きにしていえばAndroid民にもApple Watchのような選択肢ができたことの意義は大きいと思っている。ぜひGoogleにはAppleのように今後もスマートウォッチ市場に積極的な投資を行ってPixel Watchの完成度を高めていってほしいと思う。
今回は以上だ。ではまた次の記事で。