ケンボウのガジェット部屋(旧Apple大好き.com)

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【レビュー記事】致命的な弱点やバグも無し。値段とスペックは魅力的。学生Apple信者がPixel7を3日間メインスマホとして使い込んで分かったこと

kenboapplegadget.hatenablog.com

とりあえず外観レビューとファーストインプレッションだけをまとめてから3日間。Google Tensorの独自機能も踏まえた上でPixel7に対する自分なりの結論が出たので、今回は3日間レビューという形でみなさんと共有させていただきたい。
これ。かなりいい。

 

 

 

まずは結論

いつも通り初めに結論を述べておくと

値段と基本スペック、そして付加価値を考えると非常に「買い」なスマホiPhoneにこだわりがなければ検討する価値はあり。

今年のPixelもiPhone同様マイナーアップデートだったのだが、アップデート内容が「昨年モデルの弱点(バグと不具合)を完全に潰して安定性を上げる」という方向性で尚且つ値段もほぼ据え置きだったので個人的な意見を言わせてもらうとiPhone14よりも魅力的に映った。

  • 性能はiPhone(ハイエンドスマホ)と同等水準
  • 綺麗な写真と動画が撮影可能なカメラ
  • ストレージ容量も余裕の構成(128GB〜)
  • Felicaおサイフケータイ)や防水、ワイヤレス充電等の付加価値も完備
  • 5年間のセキュリティーアップデート保証(1ヶ月に一回ずつアップデート配信)
  • 安心安全のGoogle
  • SIMフリー

これだけてんこ盛りのスマホがこの社会情勢の中8万円〜購入出来るのは安すぎると言ってもいい。

 

Pixel7のスペック

そんなPixel7の詳細スペックは以下の通り(比較用として先代機のPixel6のスペックも貼っておく)

  Pixel7 Pixel6
SoC(CPU) Google Tenor G2 Google Tensor
GPU Google Tenor G2 Google Tensor
メモリ 8GB 8GB
ストレージ 128GB〜 128GB〜
ディスプレイ FHD+6.3インチOLEDディスプレイ(90Hz) FHD+6.4インチOLEDディスプレイ(90Hz)
スピーカー DolbyAtmos対応ステレオスピーカー DolbyAtmos対応ステレオスピーカー
カメラ 広角5000万画素、超広角1200万画素の
デュアルカメラシステム
広角5000万画素、超広角1200万画素の
デュアルカメラシステム
マイク 内蔵マイク 内蔵マイク
拡張性 USB-C USB-C
付加価値 Felica、ワイヤレス充電(リバース対応)、防水、デュアルSIM Felica、ワイヤレス充電(リバース対応)、防水、デュアルSIM
生体認証 顔認証、指紋認証(画面内) 指紋認証(画面内)
バッテリー持ち 最大72時間(スーパーバッテリーセーバー使用時) 最大48時間(スーパーバッテリーセーバー使用時)
価格 82500円 74800円

まぁスペック表にしてみると顕著だが、Pixel6比較で進化しているところはほとんどない。デザインもパッと見同じなので本当にマイナーアップデート。

ただ、iPhoneと違って今回のマイナーアップデート内容の意義はかなりでかい。というのも...

 

先代のPixel6はバグと不具合祭り

Pixel7の先代であるPixel6。Googleの方針が大きく転換したことで

  • 外見
  • 内面

共に大幅進化を遂げたモデルであったが故に初期の安定性はかなり悪い評価だった。

Pixel6から初搭載されたGoogle自社開発チップ「Google Tensor」と当時最新だったAndroid12の相性が悪いことが原因で

  • 特定のアプリが落ちる、立ち上がらない
  • 一部のアプリではスクロールの挙動がカクツク
  • 動画視聴中に画面がフリーズする
  • バッテリーを完全放電してしまうと画面内指紋認証が使えなくなる

など通常使用において支障の出るレベルの不具合がてんこ盛り。もちろん現在はOSアップデートにて大半の不具合は修正済みとはいえ、メジャーチェンジ故の荒削り感は否めない仕様だったといえる。

一方、今回のPixel7は

  • Google Tensorの安定化
  • OSの最適化
  • ディスプレイ最大輝度の改善
  • 生体認証オプションの拡充
  • バッテリー持ちの強化

をおこなって荒削りだった6の弱点を明確に潰したことで、スマホとしてきちんと使えるだけの安定性と使い勝手を手に入れている。表面上の進化だけでみれば大したことはないのだが、昨年モデルがバグと不具合の嵐で使い物にならなかったことを考えると、下手な冒険をせずスマホとして基本的な部分に磨きをかけるという判断は英断だと思う。

 

真のコスパスマホへ昇格

それでいて値段は先代モデルから数千円値上がりした程度。

もちろん

  • おサイふケイタイ(Felica
  • 防水
  • ワイヤレス充電
  • 最大5年間のセキュリティーアップデート保証

などの付加価値も全て抑えた上で82500円という価格設定だ。iPhoneならまだしも「Androidスマホ」でここまでの付加価値を揃えているスマホは中々ないので、Pixelの素晴らしさが際立つ。

 

しかもキャンペーン利用で実質0円〜

ただ、それだけで終わらないのが今回のPixel7。

今回何を血迷ったのか予約購入時に対象機種の下取りを行えば実質普段価格が0円になるというとんでもないキャンペーンをGoogleストアで開催してしまった。

例え3年前に発売されたPixel4を下取りに出すと最大6万円が購入金額から差し引かれる

特に中古価格が2〜3万円で推移していたPixel4もこのキャンペーンで下取りに出せば最低でも5万円の値がつく(2万円ほど利益が上がる)こともあって中古市場からPixel4が一瞬で消える事態が発生。

実際メルカリにて画面割れしたPixel4を出品したところ10分程度で3万円の値がついて売れた

冷静に考えれば考えるほど今回のキャンペーンはマジでやばい。対象のスマホを期間内に下取りに出すだけで2022年発売の「フラッグシップモデル」が実質タダで買えてしまうのだから。

そんなわけで僕はPixel4を売却して、本来購入する予定のなかったPixel7を購入した。結果的には実質負担額3万円で最新フラッグシップスマホを購入することができたので大満足。

 

Pixel7をメインスマホとして3日間使い込んでわかったこと

前置きが長くなってしまってすまない。ここからは本記事の主題である「Pixel7の3日間使用レビュー」を行なっていく。

 

1 Google Tensor G2の性能は必要十分以上。安定性も○

まず基本性能について述べておくと、一般的な使用用途であれば十分すぎるほど高性能だ。むしろ余剰スペックなぐらい。

このGoogle Tensor G2はその他のAndroidスマホに搭載されているSnapdragon8 Gen1等のチップと比べれば性能重視の設計ではないため、重たいゲームをバリバリこなしたりすることには向かない。

とはいえスマホの基本性能を数値化するベンチマークスコアを見ると、Pixel7に搭載されているGoogle Tensor G2はiPhoneGalaxy Sシリーズと並ぶレベルの性能なので通常使用においてもたつきを感じる等は一切ないし、「重たいゲームをバリバリこなす」のが難しいのであってエンジョイする程度なら普通にストレスを感じることなく遊ぶことだって出来る。

昨年モデルで問題になった安定性もPixel4からデータ移行をおこなった環境で3日間使い込んだ限りでは気になる点は無かった。

 

2 カメラは綺麗。ただ超広角の画角は改善必須

光を取り込むセンサーサイズが大きいだけでなく、画素数も高いことに加え昔から定評のあるPixelの画像処理がGoogle Tensorによってより高度に行われるようになったため、メインの広角カメラの画質は2022年に発売されたフラッグシップスマホの中で1位2位を争うレベルで綺麗。

Pixel4と比べるとセンサーサイズが大きくなった分、ポートレートモードを使わなくても背景ボケが綺麗になったように感じる。フルサイズミラーレスで撮影したまではいかなくても、それに近いような雰囲気の写真を「簡単」に撮影出来るのはかなりデカい。

その分だけカメラの突起部分が飛び出す形になっているが...まぁこれは画質とのトレードオフ

上がPixel7、下がiPhone12 mini

反面、超広角カメラは今ひとつといった印象。特にiPhoneよりも画角が狭い(iPhoneは0.5倍、Pixel7は0.7倍)のが超広角カメラのニーズや使い方を考えるとイマイチだと思う(画質はいい)

この辺りは上位モデルであるPixel7 Proで改善されているようなので(ProはiPhoneと同画角のレンズを積んでいる)やはりカメラに拘りたいならProモデルを購入するべきだろう。

 

3 バッテリー持ちは普通。Pixel4よりは断然良い

正直、巷でよく言われている「Pixel7のバッテリー持ちは神!」という意見に対しては3日間使ってみた限りだと「大袈裟じゃない?」という印象が強い。

朝8時から7時間弱使った時の残り電池残量がこちら

電池持ちがクソ悪かったPixel4よりは待機時の電力効率が改善されたおかげでそれなりには持つとはいえ、普通に電車の中で

をしてると1時間に10%ほどずつ電池は減っていく。(逆に待機状態なら電池持ちは良い方)使えば使うほど電池が減っていくという感じなので外出先で1日使い込むならモバイルバッテリーは必須だ。

結局のところ大容量バッテリーを積んだところで、中身のチップが電力を食うハイエンドなので「バッテリー持ち問題」についてはユーザー側がある程度工夫をしてやる必要はある...

 

4 指紋認証と顔認証のW採用は便利。画面内指紋認証の精度は可もなく不可も無く

何気に初体験となる画面内指紋認証

今回のPixel7は昨年モデルから引き続き画面内指紋認証を採用している他、新しくインカメラを利用した顔認証を搭載。ロック解除時にはどちらか好きな認証方式を選んでロック解除が可能となった。

ディスプレイ部分に1秒ほど指を当て続ける必要はあるが、使っていると慣れる

画面内指紋認証の精度は最近発売された機種ということもあって特段遅さは感じない。マジで普通。1秒ほどディスプレイに指を当て続ける癖さえつければ快適にロック解除することが出来る。

専用センサーを積んでいたPixel4よりは認証精度が明らかに落ちている

そして顔認証はPixel4と比べると「悪い」。インカメラを使った2Dタイプの顔認証なので少しでも光量が落ちて顔が認識できなくなると、ロック解除が不可能になる。

とはいえGoogle的には「指紋認証と併用して使って欲しい機能」だろうし、あくまでも「デスク周りで素早くロック解除したい時用」と割り切ってしまえばPixel4と同じような使い勝手だ。

もちろん顔認証にはロック画面をスキップするオプションが実装されている

こういう端末を一回使うとTwitterで「iPhoneにもW生体認証つけろよ!」と言っている人の気持ちが少しだけ分かる気がする。両方とも長所と短所があるからこそ、お互いの短所を埋め合えるW生体認証は支持されているんだろうなぁ...

 

5 ディスプレイも普通に綺麗。90Hzディスプレイのおかげでぬるぬる度はiPhoneと同等

  • OLED(有機EL
  • FHD+の解像度
  • 最大90Hz対応

のディスプレイは使っていて不満を感じない。発色も綺麗でスワイプした時の追従性も「iOSのそれ」と同等で快適そのもの。

これはPixel4からの進化を良くも悪くも感じないポイントである。(4の時点でディスプレイは完成していた)

 

6 本体のデカさ「は」工夫次第で対処可能(重さはどうにもならん)

2022年現代の中で小型スマホの部類に入るであろうiPhone SE(写真は8)と比べるとこんな感じ

昨年のPixel6からなのだが、近年のPixelはスマホ市場の中でもかなり大きめのサイズ。正直言うと片手操作が厳しい部類に入ってくる。

大画面を前提にした操作形態なのが救い処

まぁ本体サイズのデカさは

  • 指が届く範囲内にアプリを置く
  • Android10からのスワイプジェスチャーを利用

することである程度どうにか出来るとはいえ、重さだけはどうにもならない()

ケースをつけた時のPixel7の重量は230g超え。iPhoneで言うところのPro Maxとほぼ同等水準の重さになってくるので、人によってはこれだけで嫌だと言う人もいると思う。

 

7 Google Tensorの独自機能「消しゴムマジック」は精度が微妙。「文字起こし機能」は凄い

近年のPixelを語る上でここは外せないだろう。CMで散々宣伝しまくっているGoogle Tensorでしか使えない

  • 消しゴムマジック
  • 文字起こし機能

についてだ。

上が元画像、下が消しゴムマジックで被写体を消した後の画像

まず今回Googleの発表会でも「精度が向上した」と謳っていた消しゴムマジックについては正直微妙。はっきり言ってPixel6の時とあまり変わらない印象を受ける...

少なくともCMほど綺麗には消えない。所々不自然なところはあるため、ガチで消したいならPhotoshopは必須。

一方、文字起こし機能はすごい。使うかどうかは別にしてかなり正確に自分の話した言葉を理解して文章化してくれるAI処理の高さにはただただ脱帽。ここではGoogle Tensorの強みが前面に押し出されていた。

どちらの機能も「実用性がある機能か?」と言われたら微妙なラインではあるが、共通して「Googleらしい未来を感じる機能」ではあるので今後のアップデートでどんどん精度が上がっていくことに期待したい(特に消しゴムマジック)

 

8 これら以外の付加価値は良くも悪くも普通

  • Felica
  • ワイヤレス充電(リバースワイヤレス充電)
  • 防水

はどれも普通。Felicaは少しかざすだけで直ぐ認識してくれるし、ワイヤレス充電も特段早いわけでもなく普通、防水性能も生活防水程度の能力があれば良いためかも無く不可もなく。

もうこれらの要素はある程度の価格帯以上になるとどれも完成度が高くなる傾向にあるためか、文句をつける点が見当たらない。

 

Pixel6比で目新しさはないものの、安定性と全体の完成度はかなり高い

昨年のPixel6が大型アップデートだったが故に今年のPixel7の進化は地味な印象を受けるが、その分Pixel6で欠点だったポイントがなくなって「一つのスマホとして」安定性と完成度は間違いなく高い。

「普通に使っていて特段欠点というべき点が見つからない」

のが確たる証拠。強いていうなら

  • 大きさ
  • 重さ

が人によってはネックになってくるかと思うが、これについては購入前から分かる情報だし、工夫次第である程度どうにか出来る部分でもあるので「欠点」というべき点には入らないと思っている。

 

今回の総括

メインスマホとしても全然OK。しばらくはこれを使い続けます

これは良い。値段とスペックを考えるととても良い(語彙力)

Google純正スマホというのを抜きにしても

  • ハイエンド機の性能
  • ハイエンド機のカメラシステム
  • 綺麗でぬるぬる動くディスプレイ
  • ある程度は持つバッテリー
  • 付加価値全部入り

スマホが定価8万円、キャンペーン等を利用すれば実質負担額0円〜買えてしまうなんてバグ。

昨年と違ってスマホとしても差し支えなく使用できるので、今Pixel7を検討している方は迷うことなくカートにぶち込んで購入してみて欲しい。

今回は以上だ。ではまた次の記事で。

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