購入当初からずっと訴えてきた「MacBook Pro(2021)14インチのバッテリー持ち悪い問題」がこの度遂に解決。今回はどんな問題が起こっていたのかについて簡単に振り返りつつ、その問題がどのように解決したのかについて記事にまとめていこうと思う。是非Apple Silicon MacでBetterTouchToolを使おうと考えている方は最後まで読んでいただきたい。
それでは今回も行ってみよう。
まず初めに。僕のMacBook Pro14インチで発生していた「ある問題」
結論から言ってしまうと僕の個体に発生していたのは「バッテリー駆動時間が公称値に全く届いていない」という問題。
kenboapplegadget.hatenablog.com
kenboapplegadget.hatenablog.com
開封レビューやその後の使用感レビュー記事でもお伝えしているのだが
- ウェブサーフィン
- ブログの更新
- 文章作成
- 音楽試聴
といった軽い作業しかしていないのにも関わらず持って4〜5時間、下手すると3〜4時間ほどしかバッテリーが持たないのだ...
これが動画編集や画像編集など重たい作業をこなした結果であればまだしも、負荷の少ない作業しかしていない状態で公称値の半分以下しか持たないのは流石におかしいと思ったため、使い始めてから4ヶ月あたりでApple Storeへ向かう事に。そしてバッテリー持ちを悪くしていた犯人が判明する。
バッテリー持ち悪化の原因はBetterTouchToolというアプリ
Apple Storeでのやり取りは以下の記事を参照していただきたい。
kenboapplegadget.hatenablog.com
そしてApple Storeで
- ジーニアスバーさんとの対談
- ハードウェア診断
を行った結果、バッテリー持ちを悪くしている原因が僕の愛用しているBetterTouchToolというトラックパッドをカスタマイズするアプリにある事が判明。
その後ジーニアスバーさんに言われた通りBetterTouchToolを終了した状態で大学の授業を受けてみると、バッテリー持ちは見事に改善。したのだが...
BetterTouchTool無しではMacを操作できない体になってしまっている
もうね。BetterTouchToolが便利すぎて今更これ無しでMacを操作するのがかなりしんどい()
kenboapplegadget.hatenablog.com
過去の使い方記事でも「トラックパッドを『神の板』に」と謳っている通り、僕自身このアプリありきでの操作にかなり依存している。(それこそ家のポインティングデバイスもBetterTouchToolが使えるという理由からトラックパッドに切り替えるほど)
僕の場合
- 3本指スワイプでアプリの完全終了
- 2本指タップで新規タブの作成
- 2本指ダブルタップでタブを閉じる
- 2本指トントンでタブの切り替え
といった操作はかなり多用する機会が多く、今更キーボードショートカットで代用というのもめんどくさい。というかトラックパッドのみでMacを操作する便利さを知ってしまったが為に、両手での操作が前提になるキーボードショートカットは基本的に使いたくなくなってしまった...
とはいえBetterTouchToolを使い続けている限り、M1 Pro(Apple Silicon)の持つ高い省電力性能を生かし切ることは不可能。「バッテリー駆動の時はBetterTouchToolを我慢して、デスクトップ運用時だけ使うか」と思って運用方式を切り替えてここしばらくは運用してきた。
ここにきて救世主あらわる
あれから数ヶ月。我慢しながらもMacBook Pro14インチをBetterTouchTool無しで運用し続けてきたわけだが、やっぱり使いにくさは拭えず...(バッテリーが持つようになったのは素晴らしいのだが)
BetterTouchToolをApple Silicon搭載Macで動かすとバッテリー持ちが悪くなる要因はおそらく「高性能コアが稼働してしまうから」だと思われる
— ケンボウ (@kenbouapple_com) 2022年8月21日
実際、BetterTouchToolのエネルギー使用率が100%の時に合わせて高性能コアの使用率が増えてる pic.twitter.com/eny3LpBhcZ
稼働している高性能コアは6コアある内の3コア。
— ケンボウ (@kenbouapple_com) 2022年8月21日
これが無印Mシリーズチップであれば高効率コアが4コアに増えるはずなので、もしかするとAirではBetterTouchToolを使用してもバッテリー持ちへの影響は少ないのかもしれない
ちょうど実家で暇していたので暇つぶしがてらアクティビティモニタの動きを撮影したスクショと一緒にこんなツイートをしてみた。
完全に暇つぶしのツイートだったのだが...
It really depends on what you are doing with BTT and the functionality you use. By default it should pretty much only run on the efficiency cores, but if you have many Apple Scripts or similar macOS might sometimes use the performance cores.
— Andreas Hegenberg (@LLo_ai) 2022年8月21日
One thing that should not be used on M1/M2 is the experimental Dropbox/iCloud Sync in BTT- it currently causes some issues and performance problems.
— Andreas Hegenberg (@LLo_ai) 2022年8月21日
なんとBetterTouchToolを開発しているデベロッパーご本人がわざわざ解決策をリプで送ってくれた
そして結果から先に言っておくと、このリプの「ある提案」を実行したことで今回の問題は完全解決する事となった。
真犯人はこいつ
そのある提案というのはこちら(以下、デベロッパーご本人が送ってくれたリプの翻訳)
本来BetterTouchToolがどれだけバッテリーパフォーマンスに影響するかは「アプリの機能をどれだけ使っているか」に大きく依存するけど、デフォルト設定で使う場合は高効率コアでしか動作しないはずだから、そこまでバッテリーパフォーマンスを損なうことはないんだけどな...
ただ、Apple Silicon Macで使用しちゃいけないのは「iCloudやDropboxの同期機能」で現在これはいくつかの問題とMacのパフォーマンスに影響が出てるよ。
というわけで真犯人は
現状ベータ版とされているiCloud(Dropbox)経由での同期機能をオンにしていた事だった()
この機能はその名の通りBetterTouchToolで設定したジェスチャーをクラウドで同期してくれる機能なのだが、どうやら同期の際にエネルギーを消費してしまうらしく結果としてバッテリーが全然もたない問題を引き起こしていたらしい。
試しに同期機能をオフにしてBetterTouchToolを立ち上げっぱなしにすると、明らかにバッテリー消費量が減って駆動時間が向上したではないか()
何度か1時間程度ウェブサーフィンを中心にMacBook Proを使ってみてもバッテリー消費は平均で5〜6%程度で収まったし、今までは持って4〜5時間だったバッテリー持ちが7〜9時間ほどまで向上したことで他のApple Silicon Macと同じようにコンセントの場所を気にしない使い方が可能となった。もちろん作業効率を一切損なわない使い方でだ。
ようやくMacBook Pro14インチの持つ100%を発揮可能に
やっと...やっとこれで「使い勝手」と「バッテリー持ち」を両立した使い方が出来るようになった。(歓喜)
本当に「バッテリー持ち」だけが唯一の不満点だったので、それが完全解決してくれて本当に嬉しい(´;ω;`)ブワッ
今回の総括
開発者本人からの情報が一番有益
今回の件はApple Storeへ相談しに行ったりウェブ上で様々な記事を調べたりしたのだが、結局は開発者本人からの情報が一番信頼できると実感させられた。(本当に助かった...)
そんなわけで、もしApple Silicon MacでBetterTouchToolの導入を考えている方はくれぐれも「クラウドでの同期機能」をオフにした状態で使ってほしい。逆に今「Apple Silicon Macなのにバッテリーが全然もたない」とお悩みの方は、試しにこの機能がオンになっているかどうか確かめてみることをオススメする。
今回は以上だ。ではまた次の記事で。