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MacBook Pro13インチ(2017)からMacBook Pro14インチに乗り換えてはや3ヶ月。この間に住む場所は変わり、大学への入学を果たしたことでこの子と過ごす生活スタイルは大幅に変化した。
そんなわけで今回はMacBook Pro14インチ3ヶ月使用レビューと題して現在の使用環境や使用用途を簡単に紹介しつつ、このMacに対して僕なりの総評を出していこうと思う。
それでは今回も行ってみよう。
まずは結論
それではいつも通り結論から。
MacBook Pro14インチは「バッテリー持ちの良さ」を除いた全ての面が高次元にまとめられている「完成度の高い」マシーン。ただし万人にはオススメしないマシーン。
というのが3ヶ月間この子を使い続けて辿り着いた僕の結論だ。
やはりというかなんというか、購入当初から感じていた「バッテリー持ち」については未だ不満点ではあるのだがそれ以外の
- スペック
- 各種装備(キーボード、ディスプレイ、トラックパッド、カメラなど)
- 拡張性
は現状のMacBookシリーズの中で最高レベルの完成度を誇っていて、用途に合わせたスペック選びさえすれば不満が出ることはまずないと思うので、ここからは僕の購入したスペックや使用環境と合わせて「MacBook Pro14インチの魅力」を知っていただければ幸いだ。
僕が購入したMacBook Proのスペック
(より詳細なスペックは以下の通り)
MacBook Pro14インチ(2021) |
|
---|---|
CPU |
Apple M1 Pro(8コア) |
Apple M1 Pro(14コア) |
|
メモリ |
16GBユニファイドメモリ |
ストレージ |
1TB SSD |
ディスプレイ |
14.2インチ Liquid Retina XDRディスプレイ |
カメラ |
1080p(フルHD)対応ウェブカメラ |
生体認証 |
電源ボタン統合型Touch ID(指紋認証) |
バッテリー |
最大11時間のウェブサーフィン、最大17時間の動画視聴が可能 |
拡張性 |
MagSafe3、Thunderbolt4×3、HDMI、SDカードスロット(UHS-Ⅱ対応) イヤホンジャック |
その他 |
キーボードをUS配列へ変更 |
実は僕の購入したモデルは14インチ(16インチ)の中では一番控えめなスペック。(それでも24万円したのだが...)なのでゴリッゴリのハイエンドマシーンというわけではなく、単純なスペックだけで言えばどちらかというとMacBook AirやiMacにも搭載されているM1チップに近い性能になっていて、上位モデルのような「4K動画編集やモデリングもバリバリこなせるぜ!」みたいな性能はない。あくまでもM1チップをちょっと強化したような感じで、使用用途もM1 Macで行えることの延長線のような用途に限られてくる。
キーボードに関しては僕自身US配列をメインに使っているのでカスタマイズを行なった
僕の使用環境と使用用途
そんなMacBook Pro14インチを「どう使っているのか」簡単にまとめたものがこちら。
-
ブログ執筆関連の作業(文章作成、画像編集、少しだけコーディング)
-
学校の課題や授業(プログラミングとWordやPowerPointを使用した書類作成、並びにZoomのオンライン授業)
-
エンタメ消費(ウェブサーフィン、動画視聴、アニメ視聴、音楽鑑賞など)
...24万円のMacを使っておいてちょっと申し訳ない気持ちもあるのだが、ぶっちゃけこの使用用途でM1 Proの性能を使い切れているとは到底思えない((ボソッ…>というか「この使用用途ならM1でも十分だろ!」と言わんばかりに、開封から3ヶ月以上経った今でも僕自身M1 Proの底知れぬパワーに対して振り回されている部分が大いにある。しかしだからといって「M1 Proである必要性はないのか?」と言われると答えはNo。若干オーバースペック気味とはいえ、M1ではなくM1 Proを選択しておいてよかったなと思う理由はあるので、それについては後で後述させていただこうと思う。
そして使用環境については写真の通り外付けディスプレイ2枚と各種
-
キーボード
-
マイク
-
カメラ
-
スピーカー
を接続。家にいるときはデスクトップPCとして使いながら、外に出る時にはドッキングステーション(後述)から取り外してノートパソコンとして使う運用スタイルを基本として使っている。
学生Apple信者がMacBook Pro 14インチを3ヶ月使って気づいた「良いとこ」&「悪いとこ」前置きで僕なりのMacBook Pro14インチ運用方法とその環境について知ってもらったところで、ここからは実際3ヶ月使ってみて
-
何がよかったのか
-
逆に何が悪かったのか
を雑感で述べていく。
1 現状最高レベルの装備が「全て」ついている
一番安い(それでも24万円はするが((ボソッ…)とはいえ、このMacBook Pro14インチは「MacBookシリーズの最上位」として君臨しているモデル。現時点でAppleが最高レベルと判断した装備が全てついているというのは大きなメリットと言えるだろう。
この価格でミニLEDとPromotion(最大120Hz駆動)ディスプレイがついているのはやばい
性能はもちろんのことディスプレイや
カメラはフルHD対応(しかもM1 Proチップの画像処理技術のお陰でそこそこ綺麗に写る)
下手な外付けカメラよりもいい内蔵ウェブカメラをはじめ
など最上位モデルだからこそ許された装備や機能のおかげでこれまでのMacBookの中で「最も単独運用が快適」なMacに仕上がっていると感じる。
実際デスクトップ運用ではなく、MacBook単体で使う場合
-
ちょっといい「性能」
-
ちょっといい「ディスプレイ」
-
ちょっといい「スピーカー」
-
ちょっといい「カメラ」
がついているだけで単独運用時のストレスは大幅に激減するし、少しても快適にMacを使うことが出来る。もちろん外付けデバイスの方がそれぞれに特化している分、内蔵デバイスよりも性能が良いのは揺るぎもない事実なのだが
-
わざわざ線を繋いだり、ソフトをインストールするなどの「手間」がかかる
-
(ガジェットに興味のない人の場合)何を選べば良いのか分からない
-
パソコン以外にも金を払わなければいけない
等のデメリットがあることを考えると
「初めからある程度の装備が全てついている」
14インチモデルの優位性は今後長くMacを使っていく上で、ユーザー関係なくかなり大きなメリットなのではないだろうか?
2 M1 Pro搭載と強力な冷却機能よる「安定した運用」
今回僕が購入したMacBook Pro14インチには
-
M1 Pro(8コアCPU、14コアGPU)
-
16GBユニファイドメモリ
と合わせてM1 Macよりも強力な冷却機構(ファン)が搭載されている。
先ほどお話しした通り、この構成の14インチモデル「圧倒的パワー!!!」を誇るマシーンではなく「M1に少し毛が生えたぐらいの性能」をしているが、このちょっとした余裕と14インチモデルの強力な冷却機構が至る所で効いてくる。
M1では出来ないデュアルディスプレイ環境の構築もM1 Proなら余裕
特にドッキングステーション等を使用したデスクトップ運用をする場合
-
M1よりもGPU性能に余裕があるためデュアルディスプレイ環境の構築や高解像度ディスプレイへの出力も容易
-
尚且つ強力な冷却機構のおかげで負荷のかかりやすい上記の環境でも「安定して」運用できる
ため通常よりも負荷のかかりやすい「外部ディスプレイに出力しながらの運用」も特段心配することなく運用することが出来るし、それ故に本体へのダメージを気にしなくてもいいのは「精神衛生上」楽だ。
普段は閉じて運用している(ちなみにこの状態でもファンが回ることはほとんど無い)
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今まで使っていたTouch Bar無しモデルの13インチでも同じような運用スタイルで使っていたが、あの時はCPUの発熱と冷却性能の弱さのWパンチで「軽い作業」でもファンは全開。明らかに無理をさせている感があって僕自身ヒヤヒヤしながら使っていた思い出があるので、使い切れるかどうかは別にしてデスクトップ運用をするなら「本体性能、冷却性能共に余力のあるモデル」を選んでおくのがベターなのだと思う。
3 ハブをほぼ不要にする優れた拡張性
左側からMagSafe3、Thunderbolt4×3、イヤホンジャック、HDMIポート、 SDカードリーダーを内蔵
普段Type-Cからの充電をメインに使っている僕としては「MagSafe3ポートが復活した意味」が正直薄い。ただし
- SDカードリーダー
- HDMIポート
の復活とThunderbolt4端子の搭載は大歓迎。なぜなら大学の授業内でプレゼンをしなければいけない(外部ディスプレイやプロジェクターに画面を映さなければならない)時に直接ケーブルを挿すだけで映像を出力できたり、一眼レフカメラで撮影したデータをすぐに取り込んで編集できるのはめちゃくちゃ便利だから。後者(一眼レフカメラでの写真撮影)は別としても「ケーブル直挿で画面を出力できる」というのは大学生ならめちゃくちゃありがたいことではないだろうか?
HDMIとフルサイズのUSB、そして充電用のType-Cのついたハブを持ち運ばなくても良くなった
少なくとも僕はこういったマルチポートタイプのハブを持ち運ぶ必要がなくなり、基本的にMacBook Proだけで大丈夫になった意味でこれらポートの復活には感謝をしている。やっぱり直接本体にケーブルを挿せるってなんだかんだ便利。
4 尊師スタイルからの脱却
「荷物を減らすことが出来た」という繋がりでいうならキーボード関連の話もしておきたい。
というのも13インチモデルの時は内蔵キーボードのあまりの脆さから、写真のように外付けキーボードをMacBookの上に載せて使う「尊師スタイル」という運用方式をよくとっていたが、14インチモデルになってキーボードの剛性が上がったことでこの運用スタイルをとることはほぼ無くなった。
それに伴い本体重量は1.4kg→1.6kgに増加しているのだが、今まで持ち運んでいたHHKBの重量が500gである事を考えれば「200gの増加だけで持ち運ぶ荷物の量と総数を減らせた」ことになるのでその辺り僕は気にしていない。
5 持ち運びの出来るサイズ感と重量に収まっている
ぶっちゃけこの手の装備と性能を備えているWindows PCは市場を探せばたくさんの数が出てくる。ただし!MacBook Pro14インチモデルと大きく違うのは
それら全てが14インチというサイズ感と1.6kgという重量に収まっている
という点だ。
やっぱり持ち運びをするなら14インチというサイズ感はバックや鞄をそこまで選ばないし、1.6kgという重量は持ち運びに苦を感じないギリギリのライン。それでいて同系列のWindows PCでは考えられない
- 性能
- 各種装備
を内蔵しているのだから「PCはこれ一台でを完結させたい人」にとってこれほど優れたマシーンはないだろう。
もちろん「macOSでも問題ない」ことが大前提になるとはいえ、もしそれでも問題がないなら「持ち運びのできるハイパワーマシーン」としてMacBook Pro14インチは家でも外でも大活躍してくれること間違いなし。
6 唯一の懸念点はバッテリー持ち
開封してから3ヶ月間。自分の中で疑問から確信に変わったデメリットがあるとするなら「バッテリー持ち」だ。
使用時間 | バッテリー残量 |
---|---|
0時間 | 100% |
1時間 | 80〜85% |
2時間 | 60〜70% |
3時間 | 45〜50% |
4時間 | 25〜30% |
5時間 | 15%〜20% |
6時間 | 0〜10% |
このデータは僕がメインとしている
- ブログ執筆
- ウェブサーフィン
- 書類作成
- プログラミング(Scratchを使用)
などの軽作業を中心とした用途を
で数回行い、それらの平均値をとったものになる。一見「6時間も保つのか...」と思われるかもしれないが、参考までにM1チップを搭載したMacBook Airのデータを見ていただけるとその考えは変わると思う。
...。もはや雲泥の差。ちなみにM1 Proのバッテリー持ちは「軽作業中心」で6時間なので動画編集や画像編集、もっと複雑なプログラミングをやるとさらにバッテリー駆動時間は短くなる。
M1よりも性能を重視した設計故に14インチモデルは「Apple Silicon Macとしてはかなり短いバッテリー持ち」をしているため「充電器不要でどこでも快適に作業ができる」ことにメリットを感じて、Apple Silicon Macの購入を検討している人は14インチ(16インチ)モデルの購入を踏みとどまってほしい。
MacBook Pro14インチモデルはオススメなのか?
僕は「手放しに14インチモデルをオススメする」ことはしない。少なくともMacBook Airのように「とりあえずこれ買っておけ」というテンションで買うものではないと思っている。
元々プロユース向けの製品だからこそ
- 本体スペック
- 装備
の癖が強い上に、最小構成モデル比でMacBook Airより10万円以上も高いので購入の敷居がものすごく高いから。というか殆どの人は10万円出して14インチモデルを買うぐらいなら
をした方が間違いなく生活の質は向上するし、Appleが提供する「クローズドな世界」をより楽しめると思う。
なので僕は基本的にMacBook Airの購入をオススメする。ただ
があるなら14インチモデルを買っても後悔することはないだろう。とにかくそれだけ「癖が強いモデル」だという事を認識して、購入してほしい。
今回の総括
現状最高完成度のMacBook。(ただしバッテリー持ちの悪さを除いて)
最後は少し辛辣な意見を書かせてもらったが、僕自身はMacBook Pro14インチモデルを購入して後悔していることは無い。(強いていうなら想像以上に悪かったバッテリー持ちだけが後悔しているポイント)
やはり「上位版モデルだからこその装備」と「デスクトップ運用にも耐えうるパワフルさ」は普段の作業をストレスなくこなすために大きく貢献してくれているし、何より「最上位モデルを使ってる優越感」はヤバい(語彙力)
- 導入コストの高さ(最低でも24万円コース)
- バッテリー持ちの悪さ
から「気軽に購入をオススメしやすいモデル」とは決して思わないのだが、もしMacの購入を検討しているなら一度は実機を確認してみて欲しいと1ユーザーとして願いながら、3ヶ月使用感レビュー記事は終わりたいと思う。