2019年のiPadOSのリリースに続いて、13.4でのマウス&トラックパッドサポート。さらにはMagic Keyboardの発売などよりパソコンに近づきつつあるiPad。
今回はそんなiPadがパソコンの代わりになるのかをMacとiPadをどっちを持っている僕が考察していこうと思う。
それでは今回も行ってみよう。
まず初めに
僕があーだこーだ言う前にiPadとMacの決定的に違う点を挙げておくと...
- OSのインターフェースの違い(タッチ操作かキーボードでの操作か)
- タッチパネルの有無
- Apple Pencilの有無
この3つ。この後の内容でもこれに絡めて話をするので頭の片隅に置いといて欲しい。
結論から
毎度の如くまずは結論から。
Magic Keyboardが発売されてもiPadは完全なパソコンの置き換えにはならない
これが現時点での僕の考え。もちろん以前に比べてだいぶパソコンライクには使えるようにはなったがそれでも「ライク」を抜け出して「パソコン」として置き換えるには至らない理由がある。
1 OSの作り込みが甘い
あくまでもキーボードとマウスで操作することを前提としてみたときにiPadOSの作り込みはまだ甘い部分がある。
kenboapplegadget.hatenablog.com
特にマウス操作はMacに比べて無理して操作している感が半端じゃない。
元々iOS自体がタッチ操作を主体とするOSというのもあってマウスやトラックパッドを使った操作よりも(トラックパッドはまだマシ)タッチした方がサクサク操作できる印象だ。
2 トラックパッドやマウスを生かせるアプリが少ない
残念ながら純正アプリを除いてiPadOSのマウスやトラックパッドに対応しているアプリの数は圧倒的に少ないし、そもそもそれらを生かせるアプリの数もそこまでない。
これは推測になるがトラックパッドやマウスの対応が必須のMacとは違って、ほとんどの人はiPadを「タップ」を駆使して操作する。故に需要の少ない「マウス対応」を謳うよりも「需要の多い人向けの便利な機能を拡充してた方がいい」という考えから来ているのではないだろうか?
現にiPadのアプリにしてMacと近いUIで動画編集ができる「Lunafusion」も現時点ではトラックパッドはサポート外。別に操作できないこともないが対応していた方がスムーズに操作ができるのでトラックパッドを生かしたアプリが増えないとMacの代わりとまではいえないだろう。
3 マルチタスクがしにくい
基本的にiPadは「1アプリ1ウィンドウ」。つまり1つの画面に1つのアプリを立ち上げて使うことになる。もちろんSplit ViewやSlide Overで複数のアプリを同時に使うことも可能だが「立ち上げられる」だけで実際にマルチタスクをするとなると使いにくさが目立つ。その点Macはウィンドウの大きさを自由に変えたり好きな位置に配置できる分複数の作業を同時にこなしやすい。
現状のiPadの課題
ここまで述べてきた理由にはどれも共通点がある。それは
全てがソフトウェア面での課題ということ
この記事で僕はハードウェア面での課題は一切述べていない。むしろハードウェア面は2018年のiPad Proで既に完成してしまっていると言ってもいいぐらい素晴らしいものだ。
でも大切なのは「そのハードで何ができるのか?」であって当然OSやアプリの進化が必要になってくる。故に現状のiPadの課題の全ては「ソフトウェア面」にあると僕は確信している。
今回の総括
時期iPadOSでOS面とアプリ面の拡充を
先ほどもお伝えした通り「器」としてのiPadは既に完成しているのであとは「OS」や「アプリ」を拡充していけばiPadは十分パソコンとして売り出すことは可能になると思う。特にiPhoneしか触ったことがないような「iPhoneネイティブ世代」と呼ばれる人には操作感が似通っているiPadの方が受けるだろう。
個人的には
- パソコン用アプリの完全移植版(Office、Adobe、Xcodeなど)を出す
- マウスの使い勝手を上げる(OS標準機能でボタンの割り当てを変更できるようにして欲しい)
- 完全なマルチタスクへの対応(ハードウェアキーボード&トラックパッド接続時だけでもいい)
を実装してくれたらiPadがほぼパソコンに置き換わると思っている。というかiPad版Officeは痒い所に手が届いていない感が否めない(ルーラーやグリッド線の表示に対応して欲しい...)
とにかく!これからのOSのアップデート次第で十分パソコンになり得る可能性はあるので今後のアップデートに期待しよう。
今回は以上だ。ではまた次の記事で。