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少し前に様々なものを断捨離して念願のHHKBを手に入れ、開封レビューをお届けした。
今回はそこから1週間以上叩き込みまくったので「薄型キーボードからの乗り換え」というのを前提に使用感レビューを行っていこうと思う。
それでは今回も行ってみよう。
今回レビューしていく商品
今回レビューしていくのは「Happy Hacking Keyboard Professional BT」。高級キーボードに位置づけされるものだ。
ちなみにこの記事内のモデルは一つ型落ちのBluetooth接続専用モデル。現在では有線接続とBluetooth接続に対応した「HYBRID」モデルが存在しているので予算が特に厳しくないのであればHYBRIDモデルの購入が最もオススメ。
そもそも僕は
そもそも僕は薄型キーボードが大好きな人間だ。具体的に言えばMac用のMagic Keyboardやバタフライキーボードぐらい薄型のキーボードが打ちやすいと感じる。
故に深いストロークのものが多いメカニカルや静電容量無接点方式のキーボードはどっちかというと苦手な意識があった。
しかし!それを踏まえてたとしても僕はHHKBを購入して後悔はしていない。その理由を今からお伝えしていく。
HHKB Professional BTを1週間叩き続けて感じたこと
1 タイプミスは増える。間違いなく。
今まで深いストロークのキーボードに馴染みるのある人ならともかく、薄型キーボードしか触っていないような人がHHKBに乗り換えると確実にタイプミスは増える。体感的には今までの2倍以上には増えてしばらくの間はストレスを感じながらタイピングをする羽目になるだろう。
人によって違うだろうが僕がHHKBを以前使っていたMagic Keyboardレベルの速さでタイピングできるようになるまでは1週間近くかかった。もしこの1週間のストレスに耐えられないのであれば無理にでもキーボードを乗り換える必要はない。逆に作業効率が下がってしまうだけだ。
また、後述する通りHHKBのキーボード配列は極限までキー数を削った「UNIX配列」というもので他のキーボードとは使い勝手が異なる。だからこそ通常のキーボードからの乗り換えにストレスを感じやすいことを注意していただきたい。
2 配列には2〜3日ほどで慣れる
先ほど紹介したUNIX配列はご覧のように極限までキー数を減らしたもの。そのため一部のキーはファンクションキーとの併用で使う必要があるわけだが意外なことにこれには2〜3日もあれば適合することができた。
何気にこのUNIX配列は非常に合理的でホームポジションから極力手を崩さずにキーを打てるように作られている上に「別にこのキーっていらなかったんだなぁ」ということに気づかせてくれる面で僕はそこまでデメリットに感じなかった。
逆に一般的な配列のキーボードを使う際に「打ちにくい!!」と感じてしまうぐらいの依存性を感じる。
3 タイピングが楽しくなる「静電容量無接点方式」のスイッチ
正直、耐久力があるとかはどうでも良くて個人的にメリットに感じる静電容量無接点方式のメリットは「独特の気持ちの良い打ち心地」にあると思う。
「スコスコスコ」という心地の良い音とともに適度な底付き感を得た後に、キーボードが優しく空中に指を押し戻してくれる超感覚を味わいたいがためにキーボードをタイピングしたい自分がいる。実際このキーボードを購入してから毎日のタイピングがとても楽しい。
ある意味では中毒性すら感じるこのキースイッチ。好きな人はずっと叩いていたいような感覚に陥ることだろう。
4 どんなデバイスでも最高のパフォーマンスでタイピングができる
まずはこちらの言葉を読んでいただきたい
アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。
いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない。
本当にその通り。パソコンは要求スペックの関係でどんどん買い替えをしていくがキーボードに関してはユーザーとパソコンを繋ぐいわば「絶対領域」。パソコンを触っている中で一番増えていることが多いデバイスだからこそ生涯使える物を選ぶのが大切だろう。
そんな和田先生の考えを実現するかの如くこのProfessional BTにはBluetooth接続機能が搭載されている。故に現代のほぼすべてのデバイスとペアリングをして自分になじんだキーボードを使うことが可能。
パソコンだろうがMacだろうがiPadだろが同じキーボードでタイピングを行うことでいかなるデバイスでも寸分の狂いなく最高速でタイピングを行うことができるというのは文字を入力することの多いブロガーにとって作業効率を最大限まで高めることができる合理的な手段だ。
5 Bluetooth接続の切り替えに難あり
一つ型落ちのProfessional BTに関してはBluetoothのマルチペアリング機能に対応していないためせっかくBluetoothで手持ちの端末全てとペアリングはできるのに使いたいデバイス間を瞬時に切り替えることができない大きなデメリットがある。一応使うデバイス側で操作をすることで切り替えをすることは可能なのだが、特にApple製品とWindowsパソコンで切り替えをする際にWindows側でいちいちペアリングからやり直さなくてはいけないのは手間。
最新モデルの場合、そこが改善されて最大4台までの機器を登録しておけるマルチペアリング機能を搭載しているので複数の機器間の移動のストレスを減らしたいのであれば最新モデルがオススメだ。
6 圧倒的高級感を醸し出す渋いデザイン
僕の購入した「墨」モデルはその名にふさわしいしぶさを兼ね備えたすごくかっこいいデザイン。とにかくいろんなApple製品との相性が抜群すぎる。
デスクトップでの使用時には手首の疲れ防止とタイプミス軽減のためにパームレストを置いている。
次に使用頻度の多いiPadの組み合わせも最高。同じ黒系のカラーということで相性もバッチリ。
そして個人的に好印象だったのがMacに合わせてcommandマークの刻印がされているところ。やっぱりWindowsロゴの入ったキーボードを使うのは少し違和感がある...
7 軽い。どこへでも持って運べる
HHKBと同じ静電容量無接点方式のキースイッチを採用した東プレのRealforceは1kgを超えるし、Logicoolなどが出しているようなメカニカルキーボードも流石に持ち運べる大きさと重さを超えているものがほとんどだ。
一方、HHKBの600gほど。バックの中に入れて仕舞えば全然持って運べる大きさだしUNIX配列でコンパクトに抑えられているからこそ大きさ的もそこまで圧迫感を感じない。
またこうした純正品のカバーを購入することで
HHKBを簡単に持ち運んで出先のデバイスでペアリングして使える。
確かに薄型キーボードやSmart Keyboard系と比べてしまうと携帯性は格段に劣るものの、それを上回る作業効率の良さやタイピング時の気持ちよさを考えると全然トレードオフになるようなことなのでそこまで気にする必要はないと思う。
HHKBを買うべき人・そうでない人
- 毎日のタイピング作業を少しでも楽にしたい、楽しみたい人
- 「一生使える」事にロマンを感じる人
- コンパクトな深いストロークのキーボードが欲しい人
- 特殊な配列に慣れることが出来る人
日々タイピングをすることが多い人でそれらの作業を楽にしたいという思いが少しでもあるのならHHKBを購入する価値は十分にある。そして静電容量無接点方式故に耐久性は非常に高いので一生使える事にロマンを感じるのであればHHKBは唯一無二の選択肢になるだろう。
逆に
- 薄型キーボードに慣れ切ってしまっている人
- ブラインドタッチがそこまでできない人(特に墨モデルを購入する場合)
- 特殊な配列が苦手だと言う人
- キーボードに3万円の価値を見出せない人
はHHKBはオススメできない。冒頭でもお伝えした通りHHKBは矢印キーやデリートキーの位置が結構特殊なためそれに慣れる必要がある。そのため初めのうちはかなりストレスが溜まるし、タイプミスはかなり増える。
もしそれらをデメリットに感じるのであればRealforceやLogicoolなどが出しているゲーミングキーボードを購入した方が無難。
また墨モデルに関してはキートップの印字がブラックのボディーにブラックの文字で印刷されていてブラインドタッチが出来なければ見えにくい部分がある。そう言った方は無理して墨モデルを購入するのではなく白色のモデルを購入することをオススメしたい。
今回の総括
日々のタイピングをより良いものに。一生物のキーボードを買ってみませんか?
始めこそタイプミスが増えてイライラしていたものの、今のとなってはこの打ち心地に浸りたいがためだけにHHKBに向かっている自分がいる。自分で言うのもなんだが以前よりもタイピングの作業は本当に楽しくなった。
「たかがキーボードなんて」と思うかもしれないが、キーボードはパソコンと人をつなぐとても重要な架け橋。だからこそHHKBでなくても一度は高いキーボードを触って見てほしい。きっと世界が変わることを約束する。
今回は以上だ。ではまた次の記事で。